卓球ジュニア選手育成プログラム・上達の具体的な話
いよいよ今回から、卓球上達のための具体的なお話に入ってきますね。
さて、まず質問なのですが卓球がうまくなるためには何が必要だと思いますか?美しく、無駄のないフォームでしょうか?強力なサービスやレシーブの打ち方でしょうか?あるいは、勝つための戦型でしょうか?
もちろん、それらは大切なことですし身につける必要もあるものです。だとしても、もっと基本的で、しかも『最重要』と言えるテーマがあります。
それは、【ボールを自由自在にコントロールできること】これに尽きるというのが本当です。
ジュニア卓球のプロ指導者が
目からウロコの卓球上達の秘密を暴露
目次
卓球ジュニア選手育成プログラム・上達の具体的な話
当たり前すぎるほど当たり前のことではありますがすべての技術も戦型も、その上で成り立ちますしそのために必要であるということができます。というので、特に初心者〜中級者のうちは“ボールを自由に扱うにはどうすればいいのか”に集中して考え、練習することが大切なのです。そのくらいシンプルにとらえるほうが分かりやすいですし結果、様々な技術も身につけやすくなります。
それだから当面は、【卓球上達=ボールを自由に扱うこと】と定義して、話を進めていきましょう。それで、その視点から、最初に確認しておきたいのが
今日のテーマである “道具”です。
どんなスポーツであっても、使う道具によって実力が発揮できるかどうかは大きく変わりますしいい選手ほど道具を大切にしているものです。「弘法、筆を選ばず」という言葉もありますが逆に「弘法、筆を選ぶ」という言葉もあります。
実力があれば、道具の不備もカバーできるものですが同じ実力を持つ2人の選手がいれば、良い道具を使う方が、有利なのは言うまでもないことでしょう。特に初心者のうちに変な道具を使ってしまうと妙なクセがついてしまうことも考えられます。最初のクセが原因で上達できないというケースもありますし妙な工夫をしないと使えないようでは伸び伸びとプレイできませんから、道具は慎重に選ぶようにしましょう。
そして、卓球で道具といえば、ボールや卓球台それにユニフォームやシューズなども大切ですがもっとも重要なのは、やはり「ラケット」です。卓球のラケットは作りもシンプルですし他のスポーツと比べても安価で手に入ります。そのため安易に考えている人もいるようですが実は結構“奥が深い”ものでもあるのです。
まさか、卓球を本格的にやろうと思っているのに100円ショップのラケットを使う人はいないでしょうが、かと言って、ちゃんと研究している人も少ないようです。この機会にラケットのことも詳しく知ってください。そして、まるで自分の体の一部のように使えてボールを自由自在にコントロールできるラケットで伸び伸びと卓球を楽しみましょう。
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11歳のジュニア 張本智和選手が中国の世界ランキングナンバー1の馬龍と対戦した動画
卓球ジュニア選手育成プログラム・上達の具体的な話
卓球上達に効果的なラケット その1
【ラケットには2種類のタイプがある】
卓球のラケットは、打ち方によって大きく2つのタイプに分けられます。
“ペンフォルダー型”と“シェイクハンド型”です。
その名のとおり、ペンを持つように親指と人差指を中心にグリップする、ペンフォルダー型で打つのか握手するようにラケットを握るシェイクハンド型なのか自分がどちらのグリップを使うかによって当然ラケットも選ばないといけません。
それぞれに一長一短があるため、どちらがいいとは言い切れませんから、実際に両方で打ってみて自分にしっくり来る方を選んでみるようにしましょう。
また、材質から見ると、大きく3つに分けられ“単板”、“合板”、“特殊素材”などがあります。
これも、それぞれに特性があるのでどれがいいとは言い切れないのですが単板はペンフォルダー型の選手に
合板はシェイクハンド型の選手にそれぞれ人気があります。
また、特殊素材というのは天然木材の他にカーボンやガラス繊維などを使用したもので長期間性能が安定するという特色があります。最初は特殊素材ではなく、自分のグリップに合わせて単板か合板のどちらかを選ぶようにするとよいでしょう。
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卓球上達に効果的なラケット その2
【ラバーの種類】
卓球のラバーとは、ゴム製のシートとスポンジを貼り合わせたものです。この部分でボールを打つので、とても重要と言えます。このラバーにも、いろんな種類がありますからそれぞれの特徴をつかんでおきましょう。
裏ソフトラバー | シートの平らな面を外向きにしてスポンジと貼り合わせたラバーです。ボールとの接触面積が大きくなるのでボールに回転をかけやすいこともあり現在最もよく使われているタイプです。 |
表ソフトラバー | シートの粒の面を外向きにしてスポンジと貼り合わせたラバーです。ボールとの接触面積が小さいので球離れが早く先ほどの裏ソフトよりも、相手の打ったボールの回転の影響を受けにくいとされています。 |
粒高ラバー | スポンジの付いているものと付いていないものがありタイプとしては表ラバーの一種と言えます。表ラバー以上に、ボールに回転をかけにくいですが相手の回転の影響も受けにくいラバーです。 |
一枚ラバー | 表ソフトラバーからスポンジを除いたものです。あまり弾まず回転をかけにくいラバーですが安定した打球を打てるという利点があります。ただ現在は、このラバーを用いる選手少なくなりました。 |
アンチラバー | 見た目は裏ソフトと同じですが、摩擦が極端に少なく回転がかかりにくいタイプのラバーです。ルール改正で、両面同色ラバー使用が禁止されてから使用者が激減しています。 |
などなど、各ラバーの概要をお伝えしましたがまずは現在の主流である“裏ソフトラバー”を使うことをおすすめします。
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卓球上達に効果的なラケット その3
【手入れをして自分だけのラケットを作る】
どんなに優れた道具でも、手入れをしないとダメになるのは、ラケットも同じです。では、具体的にどんな手入れをするのかというと、大きく分けて次の3つです。
・持ち運びは専用のケースに入れる
・ラバークリーナーで磨く
・ラバーは定期的に張り替える
要は、ラバーのコンディションを整えることが大切です。
ボールを打つのに直接影響する部分ですからラバーのコンディション次第でボールを自由に扱えるかどうかが決まってしまいます。ですから、余分な傷をつけないようケースに入れ長持ちさせるように磨き、寿命が来たら張り替える。
この3つを実践してください。
ちなみにラバーの寿命は、練習量にもよりますが長くても2〜3ヶ月を目安にしておきましょう。寿命の過ぎたラバーで練習してもボールが扱いにくいだけですから時間の無駄になってしまいます。これでは意欲も削がれますし当然、上達も遅れます。
それに、定期的にラバーを張り替えるなどの手入れをすることで、愛着も湧いてきます。愛着のある道具と、ない道具どちらが練習に身が入るかというとこれは言うまでもないことでしょう。
このように、物理的にも心理的にも手入れをすることは大切です。ラケットを大事にして、卓球を上達しましょう。さて今回は、卓球上達に効果的な道具として「ラケット」のお話をしてきました。
【卓球上達=ボールを自由に扱うこと】
というお話もしましたが、ラケットはボールを打つための直接的な道具ですから、安易に考えないでキチンと選びしっかり手入れも行なって、大切に扱いましょうね。
さて次回は
『一人で出来るトレーニング・練習方法とは?』
と題して、より実践的なお話に進みます。楽しみにお待ちくださいね。
それでは今回も、最後までお読みいただいてありがとうございました。
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